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Custom Bag Design  •  2026年05月24日  •  読了目安 1分

SellierとRetournéの比較:新興ブランド向けバッグ構造ガイド

縫い目の見え方、素材の重なり、縁の下処理、サンプルの確認項目から、SellierとRetournéのバッグ構造を比較します。特定の縫い方や固定費用を前提にはしません。
Sellier vs. Retourné: The Ultimate Guide to Handbag Construction Techniques for Emerging Brands

要点:ハンドバッグの開発では、Sellier(セリエ)は通常、縫い目やコバが外側に明確に見える構造を指します。Retourné(ルトゥルネ)は、縫製後に裏返し、接合部の縫い目を内側に収める構造です。この違いは、コバの下処理、返し作業、角の形状、完成時のシルエットに影響します。ただし、名称だけで縫い方、革の等級、耐用期間、価格が決まるわけではありません。

新興ブランドにとって有用なのは、目指すバッグに適し、選んだ素材で再現できる構造を判断することです。高級ブランドとのイメージ上の結び付きだけでなく、実際の縫合断面とサンプルを比較してください。

SellierとRetourné:実務上の比較

判断項目 Sellier型の接合部を外に見せる構造 Retourné型の縫製後に返す構造
見た目の仕上がり 外側の縫い目やコバの線が明確に現れます。 返し作業後、接合部の縫い目は内側に隠れます。
開発時の重点 各層の位置合わせ、露出するコバの下処理、見えるステッチの均一性。 返しやすさ、縫い代、返した後の角の形状、裏地の収まり。
素材についての確認 すべての層を重ねた状態で、狙いどおりのすっきりしたコバを作れるか。 層を重ねた状態で、損傷や元に戻らない変形を起こさずに返せるか。
名称だけでは証明できないこと 手縫い、サドルステッチ、耐久性、具体的な硬さ、費用、製造時間。
SellierとRetournéのハンドバッグ構造。2種類の縁仕上げを示す
構造を選ぶ際は、縫い目の位置と完成したコバを比較してください。

見える構造とステッチの形成方法は別のもの

外側に見える縫い目が必ず手縫いのサドルステッチとは限らず、返した縫い目が必ず低品質のミシン縫いというわけでもありません。必要な構造と縫い方は別々に指定してください。仕様書には、外面、縫合断面、コバの仕上げ、ステッチの通り道を示します。

型紙作成の知識資料では、返し縫製、内側・外側に見せる接合、押さえステッチ、包み縫い、パイピングを、それぞれ別の構造上の判断として区別しています。サンプル職人には、スタイル名だけよりも、このような具体的な用語の方が役立ちます。

仕上がった縁の処理でSellierとRetournéの構造を比較
コバの見た目だけでは、縫製方法や革の等級は判断できません。

素材の厚さと補強が仕上がりを変える理由

表素材、裏打ち材、接着剤、裏地は、重なり合う層として機能します。返し構造のバッグでも、型紙と支持層によって形を保てます。外側で接合するバッグにも、柔らかい素材を使えます。どちらの名称も、それだけでバッグが自立するかどうかを決めるものではありません。

提供された製造マニュアルの印刷ページ26には、構造ごとに異なる革の縁漉きの例があり、ある折り返し処理では約0.4 mm、ある返し縫製処理では約0.7 mmとされています。これは特定の革の参考例における残し厚の数値であり、削り取る厚さでも、すべての革やPUに適用する設定でもありません。原資料も、素材と工程に応じた調整を明確に求めています。

これらの数値は、技術的な確認事項を整理するために使ってください。この縫合部を弱くせずに折る、または返すには、コバの残し厚と組み上がりの厚さをどうすべきか、という問いです。すべての支持層を含めた初品で答えを確認します。

外側の縁に見える縫い目を持つSellier構造
見える外側の縫合部に沿って、位置合わせと仕上がりを確認してください。

最初のサンプルで確認すること

  • 露出するコバ:各層の位置合わせ、コバの形状、コバ塗料を使用する場合の被覆、縫い始めや角を含むステッチの通り道を比較します。
  • 返した縫合部:角の形、縫合部の巻き込み、しわ、返し作業で生じた表面の傷みを確認します。
  • バッグ全体:想定する中身を入れた状態で、開口部、裏地、自立時の形、左右対称性を確認します。
  • 取り付け部:持ち手やストラップの荷重が本体へどう伝わるかを確認します。コバが美しくても、固定部の強さが証明されるわけではありません。

平らなパーツだけでなく、組み立て後のサンプルを評価してください。素材、漉く範囲、支持層、縫い代の変更は、同じ版の資料に記録します。

縫い目を内側に返したRetourné構造
返し作業後の角の戻り方と、内側に隠れた縫合部を確認してください。

費用を確定する前に構造を選ぶ

デザインに必要な作業をメーカーに比較してもらいましょう。コバの下処理、コバ塗りや包み縫い、返し作業用の開口、補強、治工具、検品などです。難しい角や仕上げによって、作業内容は変わります。「バッグ1個につき何時間」という一律の主張を使ったり、一方の構造が常に安いと決めつけたりしないでください。

次の段階では、ハンドバッグのTech Packガイドで断面を資料化し、構造の参考資料をお送りいただき、確認をご依頼ください。

技術参考資料:提供された上級型紙作成ハンドブックの印刷ページ15–16、および製造マニュアルの印刷ページ26。資料中の寸法は例であり、素材ごとの検証が必要です。


著者について

執筆:Timber Chan|ハンドバッグ開発・サプライチェーンの専門家

Timber ChanはLettning Angで、ハンドバッグ開発、型紙の確認、生産調整、工場の品質管理業務を担当しています。

Timber ChanはLettning Angの共同創業者で、ブランドのコンセプトを、構造面と商業面の実現性を備えた生産可能なハンドバッグデザインに落とし込むことを専門としています。当社のもう一人の共同創業者には、ハンドバッグ生産における16年の経験があります。

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